廣瀬製紙株式会社

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紙産業技術初任者研修を受講しました

公開日:2025.07.14 更新日:2025.07.14
紙産業の施設と研究者たちのイラスト

センターについて

こんにちは!廣瀬製紙株式会社の生産性向上プロジェクトに所属しているA.Mです。

中途入社で廣瀬製紙株式会社に入社して、およそ半年が経ちました
社内SEとして日々業務に取り組んでいますが、正直なところ、紙や不織布についてはまだまだ勉強不足でわからないことばかりの毎日です。
そんな中、会社から「紙産業技術初任者研修」を受講する機会をいただき、高知県立紙産業技術センターにお伺いしました。

この研修は、入社3年以内の従業員を対象とした貴重な学習機会で、私のような新人にとっては本当にありがたい制度です。
会場となった紙産業技術センターは、高知県いの町にある製紙業の技術発展を支える中核的な研究機関。
到着した瞬間から、専門的な設備や機器に囲まれた環境に少し緊張しましたが、同時にワクワクする気持ちも湧いてきました。

研修では、長い歴史を持つ紙の技術について学ぶことができ、紙という身近な存在の背景にある技術の奥深さを学びました。
普段何気なく使っている紙にも、実は数多くの技術や知識が詰まっているということを実感し、学ぶべきことの多さに驚かされます。

この研修を通じて、自分がこれから携わる業界の基礎をしっかりと理解することができ、今後の業務に対する意欲も高まりました。

カリキュラムについて

今回の研修は2日間にわたって開催され、とても充実した内容でした。
基本的な構成として、午前中は座学で知識をしっかりと身につけ、午後は実際の見学や体験を通じて理解を深めるという流れになっていました。

座学では、まず紙の歴史から学び始めました。
普段何気なく使っている紙にも、実は長い歴史と技術の積み重ねがあることを改めて実感しました。
その後、紙の基礎知識、不織布の基礎知識と段階的に学習が進み、最終的には紙と不織布の評価試験についても詳しく教えていただきました。
SEとしての業務では触れることの少ない製造現場の知識を学ぶことができたのは、貴重な体験だったと思います。

午後の体験では、実際にプラント設備を見学させていただき、理論で学んだことが実際にどのように実現されているのかを目の当たりにすることができました。
想像していたよりもずっと充実した設備があり、まるでセンター内に大きな工場があるようで圧倒されました。
こういった設備を実際に利用できるということは、紙産業に携わる企業や組織にとってとても貴重なことだと思います。
また、センター内には物性試験や評価機器も充実しており、それらの操作体験も行い、データがどのように取得されるのかを実際に手を動かしながら学べました。

センターの職員の方々はとても丁寧に教えてくださり、いろいろな疑問に対して具体的に説明してくださいました。
そのおかげで、単なる知識の習得だけでなく、実際の業務にどう活かせるかという視点でも学ぶことができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。

研修を受けた感想

座学については、弊社からの要望もあり、少し難易度を高めに設定していただいたようで、とても濃い内容の研修となりました。
製紙の基礎知識についても、実際の設備の写真や原料となる素材の写真、さらには分子の構造図まで、様々な資料を交えながら丁寧に解説していただき、視覚的にもわかりやすく理解を深めることができました.

特に印象的だったのは、物性の評価試験について学んだ際のことです。
JIS規格をはじめとする様々な規格ごとに、それぞれ異なる評価方法が定められていることを知り、「なるほど、そういうことだったのか」と腑に落ちた瞬間でした。
普段何気なく見ている製品の品質も、こうした厳格な基準に基づいて測定されているのだと改めて実感しました。

センターの施設見学では、想像以上に多種多様な設備や試験機器が揃っていることに驚きました。
書籍や資料で見るのと実物を目にするのとでは、やはり印象が全く違います。
そして何より貴重だったのは、実際に自分の手で評価試験を体験できたことです。
製品の品質を定量的に測定する様々な方法を、リアルな体験として学ぶことができ、本当に有意義な時間となりました。

入社してまだ半年の私にとって、紙や不織布の世界はまだまだ未知の領域が多く、日々勉強の連続です。
今回の研修を通じて、改めて紙産業の奥深さと技術の素晴らしさを感じることができました。