廣瀬製紙株式会社

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土佐和紙紙漉き体験をしてみました

公開日:2025.02.12 更新日:2025.02.13
紙漉き体験で作ったハガキ

初めての紙漉き体験

営業グループのHKです。
高知県育ちの私ですが、一昨年不織布メーカーに入社したにもかかわらず、これまで一度も土佐和紙の紙漉き体験をしたことがありませんでした。今回初めて体験してみて、その魅力にすっかり引き込まれてしまいました。

当社・廣瀬製紙が製造している湿式不織布は、実は和紙の紙漉きと製造方法(抄紙)の原理が基本的に同じなのです。そう考えると、もっと早く体験しておけば良かったと少し後悔。

今回の紙漉き体験では、土佐和紙の伝統的な材料として知られる三椏(ミツマタ)の繊維を使用して、はがき作りに挑戦しました。土佐和紙は越前和紙、美濃和紙と並んで日本三大和紙の一つとして全国的に有名です。

私にとって今回の体験は、普段関わっている不織布製造の原点に触れる貴重な機会となりました。和紙づくりの伝統技術が、現代の産業にも脈々と受け継がれていることを実感できた素晴らしい体験でした。

和紙紙漉きは湿式不織布作りと原理は同じ

和紙作りの伝統技法と現代の湿式不織布製造は、実は深いつながりがあります。和紙の製造工程では、まず三椏(ミツマタ)などの植物繊維を水に溶かし込み、その繊維を含んだ液体を簀桁(すげた)という道具ですくい上げます。そして水を濾して繊維だけを残し、さらにプレス工程で水分を絞り、最後に乾燥させて紙に仕上げていきます。
この一連の流れは、私たち廣瀬製紙が手がける湿式不織布の製造工程と基本的な原理は同じなのです。
(参考リンク:不織布の製造工程の種類と特徴

体験用の紙漉きは、誰でも楽しめるように工程が簡略化されています。親切な指導員さんが丁寧に教えてくださるので、初めての方でも失敗する心配はありません。また、水を濾す前に押し花や葉っぱを散りばめることで、世界に一つだけのオリジナル和紙はがきを作ることができます。
実際、私が体験した日も、午後からは外国からのクルーズ船観光客の団体予約が入っていたそうで、国際的な人気の高さがうかがえました。

紙漉き体験をしている場面
紙を漉いているところ
紙をすき終わった場面
初めてでもうまく漉くことができました

特に印象的だったのは、簀桁で漉き上げた直後の状態です。この時点では厚さ1センチほどの、まるではんぺんのような見た目をしています。それが、プレス工程で水分を絞り、乾燥させることで、私たちがよく知る薄くて丈夫な和紙に変化していく様子には、思わず目を見張るものがありました。この不思議な transformation を目の当たりにして、改めて和紙づくりの奥深さを実感することができました。

はんぺんのように見えるハガキ
まるではんぺんのよう
スタッフさんと紙漉きの機械
プレスして水を絞ります
紙漉き体験で作ったハガキ
美しいハガキができました

是非、高知に遊びに来てください

高知の伝統工芸と自然を存分に味わえる土佐和紙工芸村「QRAUD(クラウド)」は、紙漉き体験以外にも魅力がいっぱい。宿泊施設も完備されており、天然温泉でゆっくりと疲れを癒すことができます。地元・高知の新鮮な食材を使った本格フレンチレストランもあり、グルメな方も大満足間違いなし。さらに、仁淀川でのカヌー体験など、アクティビティも充実しています。

この施設は弊社・廣瀬製紙から車でわずか30分。さらに、「仁淀ブルー」の愛称で親しまれる四国有数の絶景スポット「にこ渕」へも30分ほどでアクセスできる絶好のロケーションです。透明度抜群の仁淀川の青さは、見る人を魅了してやみません。

高知観光の際は、定番の高知城や桂浜だけでなく、ぜひ仁淀川流域まで足を伸ばしてみてください。伝統工芸、グルメ、温泉、アウトドアと、一日中楽しめる要素が詰まった素敵なエリアです。美しい渓谷に囲まれた静かな環境で、心も体もリフレッシュできること間違いありません。