廣瀬製紙株式会社

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ペルーとスペインのクリスマス
それぞれの土地で過ごしたクリスマスの思い出

公開日:2024.12.20 更新日:2024.12.20
サンタクロースとトナカイの置物

皆さま、こんにちは。廣瀬製紙株式会社 稼働率向上PJチームのレオナルドです。
私は南米ペルーで生まれ育ち、10代の頃にスペインで暮らした経験があります。その後、社会人になってからは中国、ロシア、エジプトなど、様々な国でクリスマスを過ごしてきました。そして昨年から、高知の地で日本のクリスマスを楽しんでいます。
今回は、私が経験した世界各地のクリスマスの様子について、特にペルーとスペインでの思い出を中心にお話ししたいと思います。それぞれの国で異なる文化や習慣があり、とても興味深い体験ができました。私の記憶に残る楽しいクリスマスの思い出をみなさまと共有できればと思います。

素敵なディナータイム

ペルーでのクリスマスといえば、家族が一堂に会する特別なディナーが印象に残っています。父方の家族や親戚が集まり、総勢15〜18人もの大家族で祝う、にぎやかなクリスマスでした。
食卓には、特別な料理がずらりと並びます。メインディッシュは肉汁たっぷりの七面鳥の丸焼き。パリッと焼き上がった皮の下からジューシーな肉汁が溢れ出す様子は、今でも目に浮かびます。叔母たちが腕によりをかけて作ってくれたポテトパイも、欠かせない一品でした。
大人たちは白ワインを片手に歓談を楽しみ、子どもたちはソーダを飲みながら、わくわくとした時間を過ごしました。チョコレートなどのお菓子も振る舞われ、甘い香りと笑い声が部屋中に広がっていました。
家族全員で食卓を囲むこのひとときは、まさにクリスマスならではの特別な時間。温かい料理と、それ以上に温かい家族の愛情に包まれた、素敵なディナータイムでした。

たくさんのプレゼント

ペルーのクリスマスで、私が最も楽しみにしていたのがプレゼントの時間です。叔父や両親から、なんと7つ以上ものプレゼントをもらえるのです。子どもたちは24日の夜から25日にかけて、わくわくしながらプレゼントを開けていきました。
ペルーでは、子どもが欲しいものを決めるのが一般的です。私は自転車やローラースケートなど、活発な男の子らしいプレゼントをリクエストしていました。大きなプレゼントを手にした時の喜びは、今でも忘れられない思い出です。
そして、クリスマスのランチタイムには、大迫力の花火大会が待っていました。日本でよく見かける手持ち花火とは全く異なり、大きな箱型の花火を地面に置いて点火します。すると、たくさんのロケット花火が次々と打ち上がるのです。火薬の威力がとても強く、点火したら一目散に逃げなければならないほど。危なっかしいけれど、それもまた楽しい思い出の一つです。

サンタクロースが転んだ

クリスマスの楽しい思い出の一つに、サンタクロースに扮した父の珍事があります。私が8歳のころ、父がサンタクロースの格好をして登場してくれたのですが、「ホッホッホ」と笑いながら歩き始めた瞬間、なんと盛大に転んでしまったのです。その拍子に付けていた白いひげが取れてしまい、誰もそれがサンタクロースだとはわからない始末。しかし、サンタクロースの正体のことなど気にせず、家族全員で大笑いしました。今でも家族で集まると、「あのときのサンタさん、覚えてる?」と笑い話として語り継がれている、とても楽しい思い出です。

スペインのクリスマス

スペインでのクリスマスは、私にとってペルーとはまた違った特別な思い出となっています。ペルーと大きく異なる点は、なんといっても花火が禁止されていたことです(笑)。その代わり、スペインならではの伝統的な過ごし方がありました。
スペインは国民の大多数がキリスト教徒であることから、教会でのミサへの参加が重要な行事として位置づけられています。家族で教会に足を運び、厳かな雰囲気の中で祈りを捧げる時間は、とても神聖なものでした。
マドリードのセントラルスクエアでは、30メートルを超える壮大なクリスマスツリーが設置され、その周りには、クリスマスだけの特別なマーケットが立ち並びます。日本でいえば、夏祭りの屋台のようなものでしょうか? 子どもたちが喜ぶメリーゴーラウンドも設置されていました。
広場では、聖母マリアや聖ヨセフ、イエス・キリストの物語を再現したクリスマス劇も上演されます。家族と一緒にその劇を観賞したことは、今でも心に残る思い出です。
特に印象深いのは、12月25日の深夜0時を迎えるころの街の様子です。見知らぬ人同士でも「メリークリスマス!」と声を掛け合い、互いにハグを交わしながらクリスマスを祝福し合う光景は、スペインならではの温かい習慣でした。人々の笑顔があふれ、街全体が祝福に包まれる瞬間は、何物にも代え難い素晴らしい経験でした。

スペインのクリスマスと私の家族

スペインでの私の家族のクリスマスは、ペルーとはまた違った温かい思い出として心に残っています。クリスマスの日には、私の家族が集まって特別なディナーを楽しみました。テーブルには七面鳥やチキン、香ばしいソーセージなど、たくさんの肉料理が並び、白ワインと一緒にいただきました。
子どもたちは22時になるとワクワクしながらプレゼントを開けることができました。子どもたちが眠りについた後は、大人たちでゆっくりとワインを飲みながら過ごす、そんな穏やかな時間も素敵な思い出です。
ただ、スペインでの全てのクリスマスが家族との楽しい思い出ばかりだったわけではありません。私がサラマンカの大学で学んでいた時期は、マドリードやバレンシアに住む両親とは離れて暮らしていました。大学の友人たちもクリスマス休暇になると次々と実家に帰ってしまい、私はひとり寮に残されることもありました。そんな時は、とても寂しいクリスマスを過ごすこともありました。
家族と過ごせる時の喜びも、離れて暮らすときの寂しさも、今となっては私のかけがえのない経験として心に刻まれています。

メリークリスマス!

南米のペルーやヨーロッパのスペインでは、クリスマスは年間で最も重要なイベントの一つです。両国とも、家族や親戚が大勢集まり、夜遅くまで賑やかにお祝いをするのが一般的です。特に、家族揃って教会に行き、豪華な料理を囲んで過ごす様子は、まさにクリスマスの醍醐味と言えるでしょう。
私にとって、子供時代のクリスマスの思い出は宝物です。ペルーでの大家族での賑やかなパーティー、スペインでのマドリードの美しいイルミネーション、そして街中に響き渡るクリスマスキャロル。どれも心温まる大切な思い出として、今でも鮮明に覚えています。
日本のクリスマスは、欧米とはまた違った独自の文化があり、とても興味深いものです。特に、クリスマスチキンといえばケンタッキー・フライド・チキンという習慣には驚きましたが、その独特な文化を体験できることを楽しみにしています。今年は、日本らしいクリスマスを楽しもうと思います。
寒さが増し、街中がイルミネーションで彩られる季節となりました。世界中どこにいても、クリスマスは人々の心を温かくする特別な日。みなさまも、それぞれの素敵なクリスマスをお過ごしください。
¡Feliz Navidad!(メリークリスマス!)