廣瀬製紙株式会社

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文旦(ぶんたん)が採れました

公開日:2025.01.23 更新日:2025.01.27
文旦と文旦ジャム

文旦(ぶんたん)と私

廣瀬製紙株式会社で稼働率向上PJチームに所属しているA.Mです。高知に戻ってきて2か月が経ちましたが、わが家の庭に生えている文旦の木からなんと段ボール4箱分もの実が採れました!

実は私、生まれは高知県なのですが、育ちは他県で、これまではずっと県外で暮らしていました。2ケ月前に、仕事や家の関係で高知へとUターンすることになり、故郷である高知での、初めての本格的な生活が始まったところです。

都会での暮らしとは違い、庭には果物の木が生え、季節になれば実がなる…。当たり前のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとっては新鮮な驚きの連続です。この土地ならではの豊かな自然の恵みを、日々実感している毎日です。

採れた文旦を見ていると、小さい頃に里帰りした際の思い出が次々とよみがえってきます。祖父母の家でもたくさんの文旦が実り、家族一同で収穫を楽しんだものでした。今、その同じ体験を自分の家でできることに、何だかちょっと感動してしまいます。

文旦とは

小さい頃から、高知県に里帰りするたびに庭でとれた文旦を食べるのが楽しみでした。実家の庭で採れる文旦は、甘みと酸味のバランスが絶妙で、果汁たっぷり。白い果肉をほおばると、さわやかな香りが口いっぱいに広がります。

そんな私にとってなじみ深い文旦ですが、調べてみると意外に知らなかったことが多く、実は柑橘類の中でも歴史ある品種なんだそう。 ザボンという品種の果物の一種で(文旦=ザボンと同一と見なすことも多いようです)、特に高知県で栽培されているものは「土佐文旦」と呼ばれているようです。

面白いことに、私たちがよく知るグレープフルーツやナツミカン、ハッサクなども、このザボンから派生した品種だそうです。つまり文旦は、現代の人気柑橘類の先祖にあたる果物なんですね。果物の家系図をたどると、グレープフルーツのおじいちゃん、おばあちゃんが文旦だと言えるかもしれません。

一つの果物からこんなにたくさんの品種が生まれるなんて、自然の不思議を感じますね。今では高知県の特産品として親しまれている文旦ですが、実は柑橘類の歴史を紐解く上で、とても重要な存在なのです。

おいしくいただきました

庭でたわわに実った文旦を収穫し、早速いただいてみました。果皮は分厚めですが、中の果肉は程よい甘みと爽やかな酸味のバランスが絶妙。皮の近くにある白い部分には少し苦みがありますが、これもまた文旦ならではの風味として楽しめます。

食べきれない分は、さっそく妻が文旦ジャムづくりに挑戦。外皮も果肉贅沢につかってコトコト煮詰めて作ったジャムは、トーストに塗ったり(クリームチーズと合わせてもまた美味!)ヨーグルトに添えたりと朝食に大活躍です。甘さ控えめで文旦本来の香りが生きた手作りジャムは、市販のものとはひと味違う美味しさです。

せっかくの高知の味覚なので、県外に住む友人や家族にも届けることにしました。文旦とジャムに加えて高知の特産品を詰め合わせにして送ったところ、「高知の味が楽しめて嬉しい」と大好評でした。

都会では味わえない、採れたての果物を楽しめる贅沢。庭先で育つ文旦の木を眺めながら、これから訪れる高知での暮らしに、わくわくが止まりません。季節ごとの味覚との出会いが、きっとまだまだ待っているはずです。