廣瀬製紙株式会社

Employees' Blog

ノンプログラマーが作った画像リサイズアプリ
「画像圧縮ようかん」の紹介

公開日:2025.07.08 更新日:2025.07.08

はじめに

こんにちは、廣瀬製紙株式会社 生産性向上PJのA.Mです。

今回は、プログラミング経験のない事務員のYさんが、ChatGPTを活用してPythonアプリケーションを開発したと知り、いろいろとお話をうかがいました。その体験談を記事にまとめたため、読者のみなさまにお届けします。

作成したアプリの名前は「画像圧縮ようかん」。アプリが開発された経緯から、プログラミングがまったくの素人の状態からAIを使って実用的なツールを作り、実際に業務で活用できているを実感していただけるエピソードをご紹介します。

開発のきっかけ

「実は、研修の時に撮影した社員の写真を縮小したくて、既存のアプリをダウンロードしたんです。でも月曜日に出社したら、なぜかそのプログラムがエラーになって動かなくなってしまって…」

このような困った状況から、「それなら自分で作ってみよう」と思い立ったのが開発のスタートでした。現場で使っているパソコンには撮影した写真がいっぱいで、PCのストレージ容量を圧迫していたという実用的な課題もありました。

画像をリサイズしたり、容量を圧縮したりするソフトならフリーソフトやブラウザで利用できるアプリなどもたくさんあります。
ですが敢えて自分で作ってみよう! と思い立ったところがすごいですね。

あたらしくソフトをPCにインストールしたり操作方法を覚えるよりも、自分なりに使いやすくカスタマイズしたアプリがあったほうが、後々の運用が楽だと感じたのでしょう。

「画像圧縮ようかん」誕生秘話

ユニークなネーミングの由来

「画像圧縮ようかん」というなんとも印象的な名前。この由来を聞いてみると…『今晩はお茶漬けにしようかな』みたいなそんなノリで思いついたのだそうです(笑)
記憶に残りやすい名前ですね!

実はこの「画像圧縮ようかん」には、元のプロトタイプアプリがあり、そちらは「画像縮小きゅうり」という名前なんだそうです(笑)

こだわりのアイコンデザイン

アイコンは自分で課金しているAdobe Expressを使って作成されました。図形を組み合わせてデザインし、「角が尖っているのが嫌だったので、角丸にしたかった」というこだわりも。細部への気遣いが感じられますね。

筆者はプログラミングはできますが、絵心は皆無のためアイコンを作るデザインセンスもありません。その私からするとこのアイコンデザインはなかなかセンスがあるように思いますがいかがでしょうか?

画像圧縮ようかんのアイコンイラスト 画像縮小きゅうりのアイコン
画像圧縮ようかん、画像縮小きゅうりのアイコン

ChatGPTとの開発体験

ChatGPTでアプリを開発するにあたって、合計で20回ほどのプロンプトのやりとりがあったそうです。

特にPythonのコードそのものは最初はまったく読めなかったため、生成されたコードが自分の意図したものに沿っているかどうかがわからず、その点が難しかったようです。

その場合は、ChatGPTが生成したコードに対してさらに「わたしが求めているのはこういうコードだけど、その通りになってるよね?」というような確認を毎回はさむ必要があったそうです。

今では、細かいコードまでは読めなくても「この部分でファイルを開いているんだ」「この部分で画像を圧縮しているんだ」等の、ざっくりとしたコードの流れは把握できるようになったとのことです。

「pythonのコードだけだと各PCでモジュール等も用意しなければならないので、社内で使ってもらうハードルが高い。ChatGPTに相談したら、exe化する方法を教えてくれました」

この配慮により、最終的に「画像圧縮ようかん」はexeファイル化され、他の社員も簡単にアプリを使えるようになりました。

次なる挑戦:学習支援アプリの開発

「ちょっとしたデータ収集をするプログラムであったり、個人で利用するくらいのアプリであれば、AIを使えば自分でもできるんだなと思って楽しいです。なんでできるのか自分でもわからないです(笑)」

そんなYさんですが、現在は新しいプロジェクトに取り組まれています。

「自主保全士の検定の学科問題を勉強するアプリを作っています。問題のリストを作って、1級と2級で分けて、エクセルファイルでリストを作成中です。これを使って勉強の足しにしてもらえればいいなと思っています」とのこと。

弊社では自主保全士検定の受験者数が、四国内の企業でも随一です。

Yさんの新しいアプリを使って、社内の自主保全士検定の合格率がさらにUPすれば素晴らしいですね!

まとめ

プログラミング未経験の方でも、ChatGPTを活用することで実用的なアプリケーションを開発できることを実証した素晴らしい事例でした。大切なのは、解決したい課題を明確にし、AI と根気よくコミュニケーションを取ることです。

「画像圧縮ようかん」は、実際の業務課題から生まれ、実業務に役立つツールとなりました。次の学習支援アプリも、社内の資格取得を支援する素晴らしい取り組みです。

AIの力を借りながら、誰もが創造的な問題解決に取り組める時代。皆さんも身近な課題から、オリジナルアプリ開発に挑戦してみてはいかがでしょうか。